
noReason farm所属の神田あすきです🌱
最近は定期的に舞台を観ています。
今回ご紹介するのはこちら…
『るつぼ The Crucible』 です。
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舞台はアメリカ・マサチューセッツ州の小さな村。
ある夜、少女たちが森の中で踊っているところを見られ、そのうちの一人が原因不明の昏睡状態に陥ります。
それをきっかけに、村人たちは「魔女の仕業だ」と騒ぎ始めます。
少女たちの中心にいたアビゲイルは、
「私たちは魔女を見た」と証言し、村は一気にパニックへと陥っていきます。
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アビゲイルは、坂本昌行さん演じるジョンの家で働いていましたが、
彼との不倫が原因で家を追い出されていました。
そして彼女は、ジョンの妻エリザベスへの復讐として
「魔女を見た」と嘘の告発を始めます。
その結果、
「本を読んでいた」「人形を持っていた」
それだけの理由で人々は“魔女”とされ、捕らえられていきます。
拷問、そして絞首刑
無実の人々に理不尽が襲いかかります。
やがてエリザベスまでもが魔女として捕らえられ、
ジョンたちは無実を訴えますが……
魔女の存在を“信じきっている人々”の前では、
その声はまったく届きません。
「魔女であることの証明は出来る。でも魔女ではないことをどうやって証明するのか?」
理性が、数によって押し潰されていく。
その光景に、強い恐ろしさを感じました。
そして何より恐ろしいのは、
この物語が実際に起きた出来事(セイラム魔女裁判)を基にしているということ。
フィクションではなく、現実に起きた出来事だと思うと、
人間の集団心理の怖さを改めて突きつけられます。
この作品は、単なる恐怖の物語ではなく、
“愛”についての物語でもあると感じました。
過去の過ちによってすれ違っていたジョンとエリザベス。
しかし魔女裁判という極限状態の中で、二人は再び向き合うことになります。
そして終盤、ジョンが下すある決断。
それを尊重し、受け入れるエリザベス。
そのやり取りから、言葉以上の深い愛を感じ、
気づけば涙が流れていました。
とても重厚な作品で考えさせられました。
難しい題材でしたが観劇できて良かったと思います。